2016年9月
「ほめて育てる」と言いますが、これはなかなか難しことかもしれません。最近な子どもがちょっと何かする度にオーバーにほめる親御さんもいらっしゃいます。
子どものやる気をのばしたいという気持ちが裏にあるようですが、それはちょっと思いとどまって! なぜならそこには親の思い通りに動くことを期待する気持ちが働きかねないからです。そうした親の期待を敏感に察知するのも子どもです。ママやパパの期待に応えよう!応えなくてはならない!!と思いつ、期待に添えないと自分はダメな子、悪い子だと自信を失うこともあります。そうして親の引いたレールを素直に走ってしまった結果、自分の生き方を考え始める思春期に苦しむ子どもたちが最近増えていると聞きます。
それではどうしたら良いでしょうか?親は特別にほめる必要はありません。お子さんとの一日一日をじっくり楽しみましょう。もし、少しでも会話ができるようになったら、お子さんの言葉にじっくり耳を傾けてあげて下さい。大好きなママやパパに自分の話を楽しそうに聴いてもらえたという経験は、人とコミュニケーションをする喜びと共に自分は受け入れてもらえたという自己肯定感へとつながっていきます。自己肯定感がしっかり育まれた子は、やがて成長と共に行動範囲を自分で拡げて豊かな人間関係を築いていけることでしょう。子育ては長い道のり。何気ないことを大切に紡いでいくことが大切です。
施設長 大日向雅美