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2016年6月

熊本地震が発生して1カ月余り。無念の死を遂げられた方々に心からお悔やみを申し上げますと共に大切な人を失った方々のお悲しみを思うと言葉もありません。今なお余震が続いている上に雨の被害も追い打ちをかけています。避難所等で暮らす人々の不安・恐怖も限界に達していることでしょう。一日も早く元の平穏な暮らしが戻ることを祈っていますが、全国から支援の輪も広がっています。連休中は被災地に多くの人がボランティアに出かけました。熊本産の商品を購入したり、募金に応じたり、それぞれができる範囲で熊本の人々のことを心に憶えています。そうした中、私の心に残ったのは、ふるさと納税受付業務を被災地の役所に代わって他の自治体が代行する動きです。その先陣を切ったのが茨城の境町でした。昨年9月の関東・東北豪雨で被災した際に受けた緊急寄付が復旧に役立ったこと、しかし被災時は事務に手が回らなかったことも事実。その経験を活かし、恩返しのつもりで代行に踏み切ったとのことです。また東日本大震災の被災地、福島県南相馬市の高校生もみどりの日に渋谷の街頭で道行く人に花の苗を贈って募金活動をしていました。境町や南相馬の高校生の行動は「支え・支えられてお互い様」の気持ちです。不安なことの多い今の時代、「共苦」を分かちあう心を大切にしたいと思います。    

施設長 大日向雅美