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2016年3月

今、巷では猫ブームが沸き起こっています。本屋では猫の写真集が飛ぶように売れ、猫ショップも大盛況。もっとも、犬に比べて猫は人によって好き嫌いの差が大きい動物です。私もかつては猫が苦手でしたが、娘や夫に懇願されて猫を飼ってから、大の猫派に変身。道端で猫に出会うと、ついかまってしまって、何度も用事に遅れそうになったり・・・。猫は犬のように愛くるしさがないと言う人がいます。確かに、千切れんばかりに尻尾を振って迫ってくる犬に比べると、呼んでもしらっとしていることの多い猫。傍に来たかと思うと邪魔ばかり。本を読みふけっていると、尻尾をぬーっと出して、肝心な個所を隠してくれたり。でも、寂しい時に絶妙なタイミングで足元にうずくまってくれるのも猫。
何といっても、猫の魅力はいつまでも“猫可愛がり”が許されるということです。自立させるために子離れしなくては・・なんて心配なしに、抱きしめたい時にあの柔らかさを楽しんでいい有り難さ!そう、私が猫派になったのは、娘たちが思春期になった時でした。娘たちが私の元を離れつつある寂しさに心震えていた時でした。今、あい・ぽーとで遊んでいる子どもたちを見つめるとき、猫を見るような眼差しになっている自分に気づくことがあります。幼き人から贈られる幸せな時間があい・ぽーとに充ちていることに、感謝の思いです。

 

施設長 大日向雅美